2017年2月アーカイブ

フェイクニュース? 日本経済新聞

日本のメディアの国際ニュースはNHKを始めとして、殆どがフェイクニュースだとは思っていたが、日本経済新聞のあからさまなフェイクニュースには、ちょっと驚いた。

まるで東京地検特捜部ばりに、北朝鮮を犯罪国家と見立てて記事を垂れ流しているではないか。ちゃんと裏は取ったのだろうか?

例えば、記事の見出しが

 「金正男氏遺体から猛毒VX検出 マレーシア警察発表」
 「VX、皮膚に付くだけで死亡」
 「正男氏殺害は化学兵器VX 北朝鮮の主張崩れる」

と垂れ流されてきたのだが、2つ目のVX皮膚に付くだけで死亡を読むと、ど素人でも不自然に感じる。(学が無いだけ?)

因みに、

 VX:有機リン系の猛毒の神経剤。1950年代に英国、米国で化学兵器として開発された。常温では透明の液体。揮発性は低く、拡散しにくい。口や皮膚から吸収され、神経中枢に作用し、全身痙攣や呼吸困難、意識障害などを引き起こす。

 サリンやタブンなど同じ神経剤の中で最も殺傷能力が強いとされ、皮膚に僅かに付くだけで死亡する。日本ではオウム真理教が施設内で製造し、一連の殺人・殺人未遂事件で使われた。

 化学兵器禁止条約で国際的に使用や生産、保有が禁じられているが、北朝鮮は締結していない。

という内容だ。

金正男氏を襲った実行犯役の女性は実行後、水で手を洗ったが(その化学物質は)落ちなかった、と警察に話したとされている。その後、女性はどうしているのか。猛毒にやられたはずだから死亡したのか。その裏を取ったのか?


更に日本経済新聞は、

金正男(キム・ジョンナム)氏殺害への関与を否定する北朝鮮の「強弁」の根拠が崩れ始めた。マレーシア警察は24日、遺体から猛毒VXが検出されたと発表した。北朝鮮は毒殺を否定するが、化学兵器に使われる猛毒による凶行に、国際社会からの批判が一段と強まりそうだ。マレーシアは国交断絶を示唆し、北朝鮮に圧力をかける。

と北朝鮮の国家犯罪と断罪するかの如くニュースを流したのだが、これって明らかにフェイクニュースだよね?

差し詰め「VX、皮膚に付くだけで死亡」は、アリバイ工作のニュースだったんだね、何か不都合が生じたとき報道してたのに~って、きっと。

一体、誰の差し金だろう。

アベノミクスとは、日銀の金融緩和で急激な円安を誘導し無茶な「近隣窮乏策」を図ることで、輸出大企業に多大な利益をもたらすとともに官製相場の株高を演出することで、いかにも好景気であるかのように見せかけること。

その道具立てとして、輸出企業の業績を向上させることで株価が上がる仕掛けが施された日経平均株価が使われた。

つまり安倍首相は、喉から手が出るほど欲しかった株高好景気を実現する手段として、怒涛の円売りドル買いを誘発する日銀の金融緩和策を利用した。

だがアベノミクス開始から4年がたち、当初過激な円安を黙認していた米政府もそろそろ我慢の限界を迎えることとなった?


◆繰り返される老害際立つ厚顔発言

麻生財務相発言

 ・円相場はまだ120円にいっていない。円安と言われる覚えはない。
 <ペンス米副大統領の同意を得たのか?>

安倍首相国会答弁

 ・トランプ大統領の為替に対する発言は中国に対してであり、日本を指していない。
 <トランプ大統領が日本の名前を出して発言したのは、テレビで何度も放映されている。トランプ大統領は前言を撤回したのか?>


◆ドル円の為替レート状況

去年の最安値は121円70銭前後、今年の最安値は118円60銭前後、首脳会談当日(2/10)の安値は113円90銭前後、会談後の安値は115円前後、会談2週間後(2/24)の安値は112円10銭前後。

明らかに円安が反転して「円高」の流れに?

今後はトランプ大統領の意向を受けて、米国の対日貿易赤字を減らすための円高ドル安が容認されていくはず(日銀は米国のための金融緩和を続けさせられながらも、円安抑止を強要される?)。


◆安倍政権の支持率アップと長期政権化のために円安と官製相場による超株高を演出したが

実体経済がそれほど好転せず、未だに株価19000円前後でダラダラともたついている。

トランプ大統領から円安に釘を刺された(睨まれた?)安倍さんとしては、これ以上円価を棄損させることも儘ならず、(中国を除いて)八方塞という状況か。

日本のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)版「日本経済新聞」の記事によれば、昨年末(2016年末)時点での米国債保有額が日中で逆転し、9年ぶりに日本が首位となったようだ。

リーマン・ショック(2008年)以降、毎年末時点の米国債保有額トップを中国が維持してきたのが余程お気に召さなかったのか、日米中の米国債を巡る"三角関係"が変わりつつあると大喜びで伝えていた。


◆経済分野を米国に差し出す?

昨年の日米会談に続き、今年の日米首脳会談でも、日本が米国債を売却することは許さないと、トランプ米大統領から安倍首相は釘を刺されたのではあるまいか。早期会談の実現と引き換えに。

何故なら、安倍首相は米国大統領選挙中に外交儀礼を無視した致命的なミスを犯したからだ。その代償は非常に大きいはずだ。

昨年末時点で日本の米国債保有額が増加していた訳ではない。米財務省発表の統計によると、前年末に比べて日本の米国債保有額は2.8%減らして1兆900億ドル余り、しかも2年連続での減少だった。

因みに中国は、人民元相場の急落を下支えするために"ドル売り元買い"の為替介入を繰り返し、保有額を大きく減らした上に爆買いも終了したとした。果たしてそうか?

FRB(米連邦準備理事会)は昨年12月に利上げに踏み切り、今年1月にはトランプ政権が発足して財政拡大への期待も高まった。しかもFRBの理事からは、今年3回の利上げが妥当との発言も聞かれた。

その結果、米国債の価格は大幅に下落、つまり日銀が秘かに恐れる利回りの急上昇が、海外発ではあるが現実のものとなった。


◆含み損は実損とは違う?

そのことについて日本のWSJ版「日本経済新聞」は、次のように述べていた。

「保有する米国債の価値が目減りするのを避けるために、中国が他の国の国債などに資金を移していた」とする指摘が金融市場では広がっていた。

一方、日本の保有額が中国に比べて微減に留まったのは、日銀が昨年1月に打ち出したマイナス金利政策の影響がある。困ったのは、日本の銀行や生命保険会社、年金など機関投資家だ。少しでも高い利回りを追い求め、縋ったのが米国債。米債を始めとする外債への投資意欲が旺盛になった。

しかし、米国債の価格下落が鮮明となった昨年後半以降、日本の金融機関の中には保有する米国債に含み損が発生しているところも少なくない。ただ、米国債を損切りして資金を引き揚げても、国内には運用益を見込める投資先は少ないことが悩みの種だ。

年金と言えば、債券と株式ともに米国に投資させられているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が頭に浮かぶ。

尖閣諸島は安保条約第5条の適用範囲だと明言する代償として、価格が急落している米国債を買い支え、弾けるかも知れない米国株式に資金を注込めと、トランプ大統領から安倍首相は申し渡されたのではあるまか。

影響は他の金融機関にも及ぶはず。銀行の預金払い戻し停止、保険金の減額や不払いなどなど、山一證券のような事態もあり得る?

決して忘れてはならない、東芝が辿った道、そして国富の流出。

マティス米国防長官が安倍首相と会談し、沖縄県の尖閣諸島が米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用範囲だと明言した。

尖閣諸島は日本の施政下にあり、安保条約第5条の適用範囲だから、尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとする如何なる一方的な行動にも反対する。ということらしい。

またマティス氏は、「私がこの地域をまず訪問したいと希望した。政権移行期に米国と日本が肩を並べ、共に歩むということに一切誤解がないようにしたいという気持ちからだ」と述べた。

ティラーソン米国務長官も岸田外相との電話会談で、沖縄県の尖閣諸島が米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用範囲との認識を示し、「尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとする、如何なる一方的な行動にも反対する」と述べた。


◆両氏の言葉に、日本政府と関係者は大喜びのようだが本当に大丈夫なのか、糠喜びで終わることにならないのか?

大体において日米安全保障条約の眼目は、米国側だけが義務を負う片務条約だと言われている。それなのに、米国と日本が肩を並べ共に歩む? 互いに五分と五分なのだから自ら防衛しろと突き放されていはしないか。

外敵の侵攻で一時的にでも尖閣諸島が日本の施政下外に陥った場合、適用範囲外となってしまうのではないか。尖閣防衛軍を駐屯させなくて良いのか?


◆米国は韓国に侵攻された竹島を見捨てた前歴がある

昭和27年(1952年)1月、李承晩初代韓国大統領は「海洋主権宣言」に基づき、韓国政府が一方的に日本海・東シナ海に軍事境界線、所謂「李承晩ライン」を国際法に反して設定。そのラインの内側に、強制的に竹島を取り込んだ。

当時、日本の主権は回復しておらず(サンフランシスコ平和条約に署名したものの、発効前)、日本の海上自衛隊の前身組織である海上警備隊も存在していなかった。

これに対し日米両国は「国際法上の慣例を無視した措置」として強く抗議。

昭和29年(1954年)年6月,韓国内務部は韓国沿岸警備隊の駐留部隊を竹島に派遣したことを発表。同年8月、竹島周辺を航行中の海上保安庁巡視船が同島から銃撃され,韓国の警備隊が竹島に駐留していることが裏付けられた。


・米国政府が安保条約の適用範囲だと明言する「言質」は、日本政府や日本国民に対する単なるリップサービスではあるまいか。
・仮に尖閣諸島が他国に強奪された場合、米国政府は強く抗議するだけでお茶を濁すのではあるまいか。

・北海道文化放送のニュース記事「『いつでも去る準備を』トランプ大統領の発言について艦長を直撃 北海道小樽市」が非常に気懸り。

日銀は昨年9月に長期金利を「0%程度」に抑える金融緩和を導入した際、金利が変動した場合に「指値オペ」などの国債買い入れ操作で制御できると自信を見せていた。

指値オペは、日銀が長期金利(新発10年物国債の利回り)を「0%程度」に誘導する手段として、昨年9月に新たに導入した公開市場操作(オペ)で、日銀の国債買い入れ価格を市場価格よりも高値を示すことで多くの国債を買うことができ、国債の流通量が減って国債価格が上昇(金利は低下)するので、日銀は金利調節の強力な手段と位置づけていた。

しかし、ここにきて2月10日の日米首脳会談を控え、長期金利の上昇圧力を押し止めることに苦悩し始めた。

先週金曜日の午前、東京債券市場はトランプ大統領が日本を「通貨安誘導」と批判する中、日銀が円安につながる長期金利の抑制を控えるとの思惑から長期金利が急上昇(国債価格は急落)した。

午後に入って、日銀が急遽「指値オペ」を実施したため長期金利が急落(国債価格は急上昇)し、市場は不安定さを増す結果となった。

ジェットコースター並みの長期金利の乱高下は、日銀による午前の国債買い入れ額が市場の失望を誘っての国債売り、驚いた日銀の午後の指値オペで動揺した市場が買い戻しに走ったためと思われる。

2度の国債買い入れに伴う長期金利の乱高下で東京市場は一時混乱し、日経平均株価や円相場も荒い値動きとなった。


◆長期金利の乱高下と言うが、ではどれ程だったのか?

金曜日午前、長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは、前日終値比0.04%高い0.15%に急上昇。正午過ぎ、長期金利は0.09%まで急落。

庶民感覚からすれば、高々0.04%ごときで金利の乱高下と言うかとの気もするが、1000兆円を超える借金塗れの国とすれば、ただ事ではなく背筋の凍る思いだったのかもしれない。

これがきっかけで長期金利が上がり始めたら=インフレになり出したら、強権の国でさえ手の付けられない状況に追い込まれるのは、世界を見渡せば或いは歴史を顧みれば否定できない事実だからに相違ない。

米国のトランプ大統領は就任早々、選挙公約の実現に向けた大統領令を矢継ぎ早に出すとともに、ツイッターや会談などを通じて国内はもとより世界中にブラフを仕掛けていった。

オーストラリアのターンブル首相との電話会談では難民移送問題で不快感を露わにし、会談を早々と切り上げて強面ぶりを発揮。(世界の首脳級に誇示したのがミソ)

日本に関しては、名指しで「他国は資金供給と通貨切り下げで有利な立場をとってきた。中国や日本は何年も通貨安誘導を繰り広げている」と発言。日本の通貨政策を強く批判し、ドル高を容認しない姿勢を示した。(2月10日の日米首脳会談でも通貨問題が取り上げられる可能性が強い?)


◆トランプ大統領の対日攻勢に対し、安倍首相は堪らず、アメリカでの雇用創出に協力するよう指示。

・日米連携で米に70万人雇用創出

共同通信によると10日の日米首脳会談で、日米が連携してインフラ投資などを展開、高速鉄道など幅広い分野で貢献し米国を中心に70万人の雇用を創出、約50兆円の市場を開拓する協力策を提示するとか。

鳴り物入りで登場したアベノミクスでさえ、「黒田日銀に負んぶに抱っこ」で真面な政策さえ出せず、第2第3の矢は影さえ見えず仕舞い。とてもとても安倍首相と日本政府に、支援策の「し」の字さえ出せるとは到底思えない。

・GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が米インフラに投資、日米首脳会談で提案へ

日本経済新聞によると、GPIFが米インフラに投資する案を2月10日の日米首脳会談で提案するとか。

安倍首相は衆院予算委員会でGPIFの資金を投入する可能性について、全く考えていない。GPIFの運用を私は指図できないと述べたそうだ。
首相も嘘つきだな~、GPIFの理事長を決めるのは誰? 自民党でしょ。

法律を変え、日銀総裁の首を挿げ替えてでも、政府の言うことを聞かせると息巻いていたのは誰? 自民党党首、安倍さんでしょ。

年金原資の流用=米国への貢物は、十中八九、決まったようなものだよね~。待ち受けるのは、日本の国富流出と年金生活者の崩壊。

この為にGPIFの運用比率を変更して、外国(=米国)投資比率を高めたんじゃないことを祈る。でなきゃ安倍さん、大国賊だな。

日銀が昨年7月の金融政策決定会合で、ETF(上場投資信託)の買い入れ額を年6兆円に倍増してから半年が過ぎたが、1月31日の日銀会合でも現状維持が決定された。

2016年のETF買い入れ額は4兆円に達し、ニッセイ基礎研究所の試算によると、日銀が市場に流通する浮動株式の1割以上を保有する企業は47社に上るなど、日銀の存在感は高まるばかりだ。

しかし、専門家からは「株価が歪められ、市場の機能を損ないかねない」と弊害を指摘する声も出ている。

日銀は投資家の不安を解消して積極的な投資を促す金融政策の一環として、TOPIX(東証株価指数)などの株価指数に連動したETFを買い入れており、これらの投信を通じて実質的に企業の株式を保有している。

年4兆円の買い入れ額は、2兆~3兆円の「事業会社」や「信託銀行」を上回り、国内最大の投資主体だ。株価への影響力は計り知れない。

日銀は買い入れのタイミングを公表していないが、市場では「午前の取引で株価が下落した際、午後に買い入れることが多い」との見方があり、「日銀が買うとの思惑で買いに動く『コバンザメ』投資家が多い」(市場関係者)。

日銀のETFの購入残高は終わりの見えない金融緩和で、1月20日時点で11兆5410億円に膨らんだ。黒田日銀総裁は昨年12月の記者会見で「物価目標達成に必要な政策」として早期の買い入れ縮小を否定したが、株価下落で巨額の損失を抱える恐れがある。

専門家は「日銀は株価が下落すれば巨額の損失を抱えることになり、国民負担になる。一方で、日銀が売りに転じれば株価が押し下げられる」と緩和縮小の困難さを指摘した。


このような記事を経済紙や専門紙ではなく、一般紙の新聞までが人目に付くよう掲載しだした。日銀の株価操作を危惧し始めた証ではないか。

1月31日の日銀会合では、

 ・長期国債の買い入れ額については、概ね現状程度の買い入れペース(年間80兆円増)を目途
 ・ETF、J-REITについて、保有残高がそれぞれ年間約6兆円、年間約900億円に相当するペースで増加するよう買い入れを行う
 ・CP等、社債等について、それぞれ約2.2兆円、約3.2兆円の残高を維持する

などが決定された。

これらは紛れもなく実体経済を無視した(その内スタグフレーションに突入?)、日銀による官製相場の創出に他ならない。
その竹箆返しは、いつか必ず訪れる。取り返しのつかない致命傷を負うことだけは避けねばならない、のでは?

このアーカイブについて

このページには、2017年2月に書かれた記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2017年1月です。

次のアーカイブは2017年3月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ

お気に入りリンク

Powered by Movable Type 6.3.2