今年は3月25日から、七十二候の一つ「桜始開(さくらはじめてひらく)」となった。期間は3月29日まで(因みに、次の七十二候は3月30日からの「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」)。
東京では3月21日に、ソメイヨシノの桜が開花したようだ。気象庁の話では、ソメイヨシノが開花してから満開になるまでおよそ1週間(平均値)。
北に行くほどその期間は短くなり、東北では4~5日で満開になるとか。ただ郡山は寒気の影響か寒さがぶり返し、金曜日は一時雪が舞い、日曜日は冷たい雨まで降る始末。残念ながら桜の開花は遅延するかもしれない。
古より桜は多くの人達に親しまれ、今でも多くの日本人に愛され続けるている。そして「桜」を使った春の気候や情景を表す多くの言葉が受け継がれている。
・桜の花が咲く頃の「花時」
・桜花の頃に寒さが戻って冷え込む「花冷え」
・こぼれ散る桜花の様の「零れ桜」
・満開の桜で闇の中でも仄かに明るい様の「花明かり」
・桜花がたくさん舞い散る様の「花吹雪」や「桜吹雪」
・散った桜花が水面に浮かび流れる様の「花筏」
◆桜を愛でる所以 咲いて好、散る姿なお好
桜の咲く様は素晴らしく、その散る様はなお素晴らしい。桜花の時期は短く、その儚さその潔さ、そして貴い美しさこそが、多くの日本人を惹きつけて止まない源ではなかろうか。
日本三大桜と言うと、福島県の「三春滝桜(紅枝垂桜)」、 山梨県の「山高神代桜(江戸彼岸桜)」、岐阜県の「根尾谷 淡墨桜(江戸彼岸桜)」を指すらしい。
里山に気高く屹立する三春滝桜の風情は格別で、郡山から至近なのもなお嬉しい。