「男性乳癌の『患者会』結成から2年」
乳癌は乳房にある乳腺にできる悪性腫瘍で、女性の癌患者の中で最も多いのが乳癌だと言われており、巷では女性特有の癌だと思われがちだ。
しかし、胸の乳腺は男女問わずに存在するため、男性も乳癌を発症する可能性が有るのだが余り知られていない。
国立がん研究センターの統計によると、乳癌患者全体の1%弱が男性で、平成28年のデータでは男性の乳癌患者は約670人程になるらしく、女性に比べ5~10歳程度高い年齢層に発症すると言われている。
男性の乳癌患者は人数が少ないため、不安や悩みなど(例えば副作用の体験談や対処法に治療法)、聞いてみたい事があっても中々話をする機会が無かったとか。
更に女性と違って検診が無いため発見が遅れたり、周囲に同じ病気の人がおらず孤立したりする例も目立つなど、病気について多くの人に知ってもらいたいと、患者会は昨秋からホームページを開設するなどして情報発信を積極的に進めている。
◆東京新聞の記事には、
治療は基本的に女性と同じだ。疑いがあれば、超音波検査やマンモグラフィーで腫瘍の有無を調べ、可能なら手術で切り取る。術後は抗癌剤やホルモン治療で再発を防ぐ。ただ、胸に膨らみが無い分、癌が皮膚や乳頭に浸潤しやすく、女性よりリンパ節や肺などへの転移が早く生じるとされ、早期発見出来るかが予後に大きく関わる。
大事なのは、自身の発症リスクを把握すること。第一歩は、血縁に乳癌になった人がいるかの確認だ。岩田さん(愛知県がんセンター病院の副院長で乳腺科部長)によると、男性の乳癌は遺伝の要因が女性の場合より強く、血縁に患者がいることが多い。母親や姉妹、祖母、従兄弟/姉妹が発症しているなら注意が必要。入浴時などに胸を触り、しこりの有無などを確認したい。数十万円という費用がネックだが、遺伝子検査を受けるのも手だ。
とあった。
◆患者会がWebサイトの作成や交流会で情報発信
癌に関する情報を発信する認定NPO法人キャンサーネットジャパン(http://www.cancernet.jp/)は平成30年1月、患者会「メンズBC(breast cancer)」を結成し、これまでに交流会を3ヶ月に1度の割合で7回開催した。
昨年10月に作ったWebサイト(https://mens-bc.amebaownd.com/)では、患者の体験談も紹介している。
★メンズBCの使命
・男性乳癌の存在を一人でも多くの方に知っていただくこと
・男性乳癌患者さんに正しい情報を届けること
・男性乳癌患者さん同士の横の繋がり、医療者との縦の繋がりを構築し、孤独に向き合いがちな男性乳癌患者さんの治療生活に光を当てること
★メンズBCの夢
・男性乳癌になっても、生き生きと暮らせる社会を実現しよう!