最も流動性が高い金融市場の雄、米国10年債が重要なポイントを上抜けたとか戻したとか、2011年7月以来の高い水準となる3.23%を突破したとか、先週至る所で大騒ぎとなった。
先々週の10/4にはNY市場が、「ドル安・株安・債券安」のトリプル安だぁ~、と驚いたばかりなのに。
★NYダウと米国債利回り(2年、10年、30年)の終値お浚い
10/4 26627.48 2.868% 3.183% 3.343%
10/5 26447.05 2.885% 3.231% 3.403%
10/9 26430.57 2.885% 3.203% 3.365%
10/10 25598.74 2.846% 3.174% 3.362%
10/11 25052.83 2.848% 3.148% 3.319%
10/12 25339.99 2.855% 3.163% 3.336%
○パウエルFRB議長がイベントの講演で、・インフレ抑制を確実にするために漸進的な利上げ実施、・中立金利には程遠い、・FRBは中立金利を超える可能性と述べたことも、市場関係者を困惑させたとかさせなかったとか...。
○あとは、中国が米国債を売り浴びせたことで利回りが急上昇、という噂もチラホラ。
取り敢えず12日の米国債券相場、表面利率が2.875%の10年物国債利回りは3.16%で終えたんだから、これからも売られる可能性大って事だよね? 持ってても米国債の価値は目減りするばかり。
◆新・旧債券王が警告、米国債3.25%はルビコン川
新債券王ジェフリー・ガントラック氏:最後の壁が米30年債だった。しかし、これも数年単位の話で上抜け、暫くの間大きな利回り上昇となるだろうと警告。
旧債券王ビル・グロース氏:欧州や日本の米国債投資家が、ヘッジコスト変動のため手を出せなくなっていると警告(為替ヘッジのクロスカレンシースワップ取引での金利差=スプレッド拡大に関して)。
◆10月は歴史的な大暴落が起きている事に要注意
・1929年10月28日:暗黒の木曜日 ( 41ドル下落 -13.4%)
・1987年10月19日:ブラックマンデー (508ドル下落 -22.6%)
それでも、大金を相場に突っ込む猛者(大馬鹿者?)は、きっと居るに違いない。